日本の労働運動は長く衰退から脱することができないでいます。「労働運動冬の時代と言われて以降、長い時間が経っていますが、状況は変わりそうにはありません。そうした中で、「労働にかかわる政治、経済、社会、福祉、文化などの諸問題について言論、研究、出版等の活動に関わる者の親睦・交流・相互研究の場」としての役割を担ってきた日本ペンクラブにおいても、会員の減少や高齢化が続いています。

 労組の組織率低下や低調な労働運動は、労働ジャーナリズムの世界にも波及し、マスコミもかつてのように労働記事を紙、誌面で大きく扱うことが少なくなりました。労働ジャーナリズムもやはり「冬の時代」から抜け出せないでいます。

 労働ペンクラブは1981年に労働運動を取材・執筆していた日刊紙や労働専門紙・誌の記者らが設立した、労働問題の研究・親睦の団体です。通常、記者クラブは新聞社や専門誌紙を発行する企業に所属する記者が加盟しているが、労動ペンクラブがそれらと違うのは、労働運動に関心を持つメンバーに広く門戸を開いていることである。新聞記者や学者・研究者、フリーのジャーナリスト、さらには労働組合や厚労省、日本経団連のOBらも、個人単位で加入しています。

 総評、同盟、中立労連、新産別が労働戦線の統一を成し遂げて合併し、1989年に連合が発足しましたが、悲願を達成したのにもかかわらず労働運動は社会的な影響力を失い、労組の顔が見えない厳しい状況が続いています。

 雇用の状況をみてみると、企業では正社員から非正規社員への切り替えが進み、労働者の3人に1人が非正規となっており、年収200万円以下の労働者が1000万人を超えています。

 こうした厳しいですが、「冬の先」を見据えて、自由な言論、活発な討論、日常の研究、取材活動によって労働問題をテーマに文章を書き、社会に発信をしていくことが、労ペンクラブの大事な課題のひとつだと考えています。労働や雇用の問題などに関心のあるみなさんには、労働ペンクラブの仲間に加わっていただきたいと思います。