労ペンとは

沿革

労働ペンクラブの歩み

日本労働ペンクラブは、1981年1月結成された。矢加部勝美、清水一、樋口弘其、江本嘉幸、芦村庸介、内海一栄などの各氏が準備を重ね、結成にこぎつけた。ジャーナリストだけでなく、研究者、労組幹部などで構成、研究、意見交換など切磋琢磨することを目的とした。代表には矢加部勝美が就任。発足時の会員は50人であった。9月には「大河内一男先生を囲んで」(顧問、東大名誉教授)パーティーを開催した。

翌年には日本労働ペンクラブ賞を創設、水野秋氏の「岡山県社会運動史」17巻が受賞した。5月には訪中団を派遣、9月には東京電力福島第一、第二原発を見学するなど活発な活動が繰り広げられた。こうした活動もあり、会員は100人を突破した。

83年にはタイ、マレーシア、シンガポールに訪問団を派遣、84年には「労組トップ・リーダーの歓送会」を行っている。当時、すでに労働運動の衰退が指摘され始めたとはいえ、まだまだ活発な時期で、労ペンの果たした役割も大きかったようだ。

労ペン設立時は、東京・銀座にある銀座出版社内に事務所を置かせていただいていたが、86年に東京・芝にあるビルに移転、89年には丸の内の東商ビルに移り、2008年に現在の大手町の宗保ビルに移転している。

91年には、政労使労ペンによる労働4団体親善囲碁大会が始まった(2005年まで継続)、関西支部が発足、韓国労働ペンクラブと交流も始まった。活動幅は広がっている。

95年会員は150人を突破。周年行事は86年に5周年、91年に10周年、96年には創立15周年記念行事を行っている。

21世紀に入り、2002年4月には「個人情報保護法案と人権擁護法案に対する特別声明」を出している。「声明」は長い労ペンの歴史でもこの時だけである。

労ペンの体制も変わった。2003年に規約が改正され、役員、幹事は2期4年までとなり、発足当初から代表を務めた矢加部勝美氏が名誉代表となり、2代目代表には小井土有治氏が就任した。

2011年には30周年パーティーを開催したが、その1か月前に矢加部氏が死去、半年後に労働関係者等が集まり、偲ぶ会が開催された。海外訪問、国内の見学、ヒアリング、アフター5を中心に活動は活発に続けられている。

2011年3月11日には、東日本大震災が発生し、2万人近くの尊い命が失われ、巨大津波により福島原発でのメルトダウン事故が発生、多数の福島県民が避難する大混乱状況になった。労ペンでは、直接的な被害はなかったものの、関西支部が同年5月、支援チャリティーセミナーを開催、収益金などを寄附した。翌2012年5月には、1泊2日の被災地見学を実施した。

同7月からは、行事案内などにメールを導入することを決め、労ペン事務の電子化が始まった。2015年7月には、労ペンホームページの制作が始まり、2016年1月にリリース、2019年7月には、ホームページを刷新した。また、これより前の2019年5月には、会報200号特集号を発行(14P建て、会報の創刊号は1981年3月)した。

これ以降も、「定番」の事業に積極的に取り組み、国際交流では、タイ・カンボジア(2011年)、インドネシア(2012年)、フィリピン(2013年)、シンガポール・マレ―シア(2014年)、ミャンマー(2015年)、モンゴル(2016年)、ベトナム(2017年)、極東ロシア(2018年)、タイ・ラオス(2019年)を、毎年訪問し、活発に活動した。見学会でも、東京・芝の友愛労働歴史館(2012年)、北九州(2013年)、富岡製糸場・富士重工矢島工場(2014年)、沼田・日光の林業現場(2015年)、新日鉄住金君津工場、トッパン印刷川口工場、熊本地震被災地・水俣(2016年)、横浜の訪問介護施設(ことぶき介護)、クロネコヤマト「羽田クロノゲート」(2017年)、NECプラットフォームズ甲府事業所(2018年)、IHI瑞穂工場・空の未来館(2019年)を訪問した。

一方で、2019年には、初の東西交流幹事会を企画、同年から創設40周年(2021年1月12日)を念頭にした「40周年記念事業」の開催準備に取り組んだ。2020年には、労働遺産事業、講師派遣事業の着手を決めた。生憎、コロナ感染症拡大により、行動はスローダウンしたものの、2021年9月30日には、菅野和夫東大名誉教授をお招きしての記念講演会を開催し、会報209号(2021年9月25日付、24P建て)を「創設40周年記念特集号」として発行し、企画「はじめのはじめ」で労ペンの創設期からの歩みを振り返った。また、2022年総会では、史上はじめての労働遺産の認定証を、賀川豊彦関連遺産を所蔵・保管する法政大学大原社会経済研究所、賀川豊彦記念松沢資料館、賀川記念館、日本の労働運動発祥記念の地と遺構関連で日本労働財団(管理・友愛労働歴史館)に対して交付した。

訪中団

  • 第1次1982年5月21日~5月30日
  • 第2次1984年9月6日~9月18日
  • 第3次1986年8月28日~9月7日
  • 第4次1988年8月22日~9月1日
  • 第5次1990年8月25日~9月5日
  • 第6次1992年8月23日~9月1日
  • 第7次1994年9月4日~9月13日
  • 第8次1997年8月22日~9月1日
  • 第9次1999年9月2日~9月11日
  • 第10次2001年8月31日~9月9日
  • 第11次2004年8月29日~9月5日
  • 第12次2006年8月24日~30日
  • 第13次2009年10月13日~10月20日

国際交流事業(他国の訪問)

  • 1983年10月29日~11月5日タイ、マレーシア、シンガポール
  • 1985年9月1日~8日韓国
  • 1987年8月23日~9月1日アメリカ
  • 1989年8月24日~9月3日ソ連・東欧4カ国
  • 1991年8月25日~9月1日韓国、台湾
  • 1993年9月4日~13日ヨーロッパ
  • 1995年9月3日~11日ベトナム、タイ、シンガポール
  • 1997年8月31日~9月3日フィリピン、インドネシア
  • 2000年9月3日~9月11日オランダ・東欧
  • 2002年8月25日~9月2日インドネシア、シンガポール
  • 2005年9月7日~10日韓国
  • 2007年10月31日~11月7日ベトナム
  • 2008年9月23日~9月28日インド
  • 2010年9月20日~9月26日バングラデシュ
  • 2011年8月タイ、カンボジア
  • 2012年9月2日~9月9日インドネシア
  • 2013年9月8日~9月14日フィリピン
  • 2014年9月7日~9月14日シンガポール・マレーシア
  • 2015年9月6日~9月12日ミャンマー
  • 2016年9月12日~9月16日モンゴル
  • 2017年11月29日~12月5日ベトナム
  • 2018年8月26日~9月2日ロシア極東地域
  • 2019年12月1日~12月8日タイ・ラオス

代表

  • 初代矢加部勝美(1981年~2002年)
  • 第2代小井土有治(2003年~2006年)
  • 第3代飯田康夫(2007年~2008年)
  • 第4代久谷興四郎(2009年~2012年)
  • 第5代稲葉康生(2013年~2018年)
  • 第6代山田 計一(2019年―2022年)
  • 第7代植木 隆司(2023年~
    

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