2026/07/27
関西支部会員 𠮷田 一矢
(関西支部通信第48号=26年6月号より転載)
私の「労働」の始まりは、保育園の頃、石積や家の基礎にする延べ石を切り出す父の職場で採掘をするおじさん達の姿を見守り、切り出した延べ石を但馬や京都に運搬するトラックの助手席に乗っけてもらい配達のおじさんの話し相手をしたこと。
ダイナマイトを使い、石を採掘する危険を伴う現場に小さな私が何故、居合わせたのか?両親がなくなり採掘場も閉山になり、今となっては定かでない。昨今、親の働く姿を見る「子どもの職場参観」を生きた授業として採用する小学校があると聞く。職場には、色々な人がいる。地元の人、出稼ぎの人。
今なら外国から海を渡り来日した人等々。多くの人が助け合い、協力して働く姿を見ることは、「百聞一見に如かず」。排外主義を声だかに煽る人々は、外国人と職場を共にしたことがないのだろうか?
戦前、国策として、遠く、旧満州やブラジルやアルゼンチン、米国へ移民として渡った日本人の姿を今の日本で働く外国人に照らして見ることができないのか?
「温故知新」という諺がある。今を生きる私たち。労働の現場にも様々な課題が山積している。低賃金、非正規化、長時間労働、誰が雇い主かも分からず、「使い捨て」を容易にする「スポットバイト」なるものなど。また、ハラスメントや差別など、働く者の人格や尊厳を否定し、その命までも奪う事件・事故は後をたたず、傷つくのは、本人だけでなく、のこされた遺族もまた、被害者となる。
「労働を仕事にする者」達のサロンである労働ペンクラブの門を叩いたのは、現場で働く生身の労働者として、これらの課題に直面し、苦悩し、怒り、これらの不合理に抗う者として、過去を顧みて、労働の在りかたを探求し、人を生かす(活かす)働きを実現すること。国の言う働き方改革という名の「働かされ方改悪」の欺瞞を糺すこと。問題提起が出きる場。労働ペンクラブに、そんな期待を抱きつつ、門を叩いた。
関西は、かつて、反骨の地としてありながら、歴史の中に埋もれ、忘れられた「記憶」がある。大阪府なにわ南府税事務所(夕陽丘庁舎)敷地内にある記念碑などのように、かつて大原社会問題研究所があったことを労ペンが労働遺産認定事業を通じて忘れられた「記憶」を蘇らせた意義は大きい。
このように記憶を呼び起こし、探求する新たな道をめざす。労働ペンクラブとりわけ、関西支部には、その期待と可能性を求めて活動したい。
「働くことを軸とする安心社会の実現」-かつて連合が掲げたスローガンである。今一度、このスローガンを確かにすること。それが私の生きる道。
この文章を執筆している現在、民主主義の根幹を揺るがす、政治反動が、煽動政治屋によって為されようとしている。奇しくも、昭和百年の今、過去の過ちを繰り返さぬ為、信念を持って小さな声でも挙げ続けて行きたい。
情報提供
★四條畷市人権協会主催★
連続市民講座のご案内
- 会 場:四條畷市市民総合センター会議室4
- 講 師:冨田稔 様(天理大学、人権協会アドバイザー)
- 参加費:無料
- 開催時間:14時~
第1回:6月20日(土)「部落差別と結婚差別」
第2回:8月22日(土)「部落差別と就職差別」
第3回:10月17日(土)「インターネット上の部落差別」
第4回:12月12日(土)「先進自治体の『部落差別解消条例』から学ぶ」
問合せ先
四條畷市人権協会事務局 (四條畷市人権・市民相談課内)
TEL・FAX :072-803-7355

