2026/01/13
(会報226号=25年12月20日号より転載)
25年11月27日の第10回幹事会で、2025年度(第45回)の日本労働ペンクラブ賞が内定した。
9月10日から10月21日までの募集に対して、応募があり選考対象になったのは以下の著書2件、論文1件である。
著書
- 初岡昌一郎会員『回想のライブラリー』(オルタ出版室)
- 和気美枝会員『介護離職が頭をよぎったら整えたい 仕事・家庭・自分のこと』(翔泳社)
論文
- 前田充康会員「外国人特定技能者100万人の受入れが進む中、適正な受入れと人間尊重に基づく共生社会実現のため連合の果たすイニシアティブの重要性」(教育文化協会「第22回私の提言」応募作)
初岡会員の著書は、長年にわたる国内外での労働組合運動や労使関係活動、大学の研究生活で得た体験や知見をまとめた回想録である。かかわってきた組織、人脈、出来事、そして思想、書物は実に多彩、膨大で読みごたえがある。専門家でも知らなかった史実、エピソードも語られている点で興味深い。
和気会員の著書は、介護と仕事の両立に悩む人向けに書いた実用書である。質問に対する回答とともに、関連する法的仕組みや統計資料、用語説明などが簡潔にまとめられている。単なるハウツーものではなく、介護転職を経験し、介護離職防止や両立支援活動を行ってきた実績に裏打ちされた内容になっている。
前田会員の論文は、外国人労働者の受入れが社会問題化する中、まず政府の政策の変遷を整理した上で、連合に対し、人間尊重の視点で共生社会実現に向けたリーダーシップの発揮を求めている。
10月23日と11月13日の2回、労ペン選考委員会(稲葉康生委員長)が開かれ、厳正な審査の結果、以下のような結論になった。
初岡会員の著作は、労働運動の活動家、研究者にとって貴重な記録である。日本労働ペンクラブ賞の本賞を授賞するにふさわしい。
和気会員の著作は実務的で分かりやすいが、今後は、例えば政策や法整備に関する提言など、さらに研究を発展させることに期待して、今回は特別賞を授賞する。
前田会員の著作は字数制限の募集論文のためか、提案内容の具体性が不足していると指摘された。次の機会に、より具体的な施策を展開することに期待し、規定にはないが運用として奨励賞を贈る。
この結果を11月27日の第10回幹事会に稲葉委員長が報告した。幹事会では満場一致で承認され、3作品の授賞が内定した。2026年1月13日に開催される第46回定期総会での承認を経て、同日授与式が行われる予定である。
(担当幹事・谷田部光一)

