私の主張

COVID19に思う

2020/10/26

 
会員・林 元夫(事務局次長)

昨年末中国から広がった「新型コロナウイルス感染症(COVID19)」は、今年に入って瞬く間に世界中に拡大した。4,000万人を超える感染者数と、111万人を超える死者数を数えるウイルスと人類の戦いは、国境を越え世界いや地球上の近代医学をもっても今もって収束の具体的手だて(ワクチン等)を見いだせない状態で、我々は、ここ10カ月、目に見えない敵(新型コロナウイルス(SARS-COV-2))にいつ感染させられるか神経の休まる時がない。

しかもSARS-COV-2は自分で移動せず人の口・鼻から粘膜の細胞に入り込み、そこで自分をコピーし増殖するという機能を有している。ウイルスが他の人に移動(感染)するためには、感染者が感染させる環境(3密で飲食懇談等)の中で呼吸・つば等を通じて他の人の粘膜に侵入させ感染を拡大させられている(つまり人類が感染拡大の先兵にされている)まったく厄介な敵である。人は、体を鍛え健康体であってもウイルスの侵入できる環境に身を置けば感染する可能性は非常に大きい。

COVID19は、感染の拡大長期化により我々の経済社会の仕組みを大きく変える結果となっている。仕事でいえば土日を除き毎日満員電車で出勤、遅刻でもすれば肩身が狭いということもあった。現在は職場内での感染防止策により仕事の機能に支障を避ける知恵が常態化し、テレワークにより出勤者数を減らしたことで1週間の半分の在宅勤務が当たり前で、直接働く人の顔を見ながらの仕事は大きく減少しているようだ。たまに、病院通いで都内に出向く際の電車の車内は、全員マスク着用で、満席でない時は隣と間を置くのが当たり前ということで、さすが都心部では街を歩く人もマスク着用が当たり前の光景となっている。自分の家の隣りは夫婦で電気会社に勤務しているが、現在も1週間の内ほとんど在宅勤務のような気がする。今は、企業もパソコンでつながっていれば、リモート会議等で役割が果たせるようになってきているということか。マスコミ報道によれば、社員の出社体制の改革で、事務所スペースを縮小したり、事務所をコストの安いローカルに移転したり等の変化もみられる。我々の時代は、出勤して顔ぶれを確認しながら仕事をしてきたと思う。

COVID19は、悪影響とともに働き方を改革する(せざるを得ない)切っ掛けとなったようだ。今年感じたことは、労ペンの活動も大きく自粛せざるを得ない事態になっており、多くの人の集まる会合(各種総会、組合の大会、自治体や自治会の各種会合等)が中止や出席しない書面表決、テレビ会議表決等により、活動方針等を決めていることで、規程がある組織であれば出席開催なのだが、事が事だけに超法規的対応ということのようだ。COVID19はここまで影響を及ぼしている。

COVID19は、感染の長期化の中で、私たちにマスク着用、石鹸で手洗い励行、外出自粛、3密回避等、これまでなら手抜きもあったが、日常的に当たり前の光景となっており、子どもたちのほとんどがマスク着用当たり前の生活を見ると、世界の知恵を出し合い早期のウイルス撲滅の妙薬を生み出していただくことを願わざるを得ない。そのことが来年予定されている「東京オリンピック」の開催にもつながると信じてやまない。

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