2025/01/20
巻頭言
写真は福井県坂井市三国町の海岸から撮った夕焼けです。夕日の横に見える岬の左奥には東尋坊があります。
私の親族のお墓は三国町の瀧谷寺にあります。
こんな遠いところに墓があるのは、私の祖父が福井県出身だからなのですが、この度、亡くなった私の長女の二十三回忌にやっと行くことができました。
22年も経ったんだなあ、と思うとともに、本当は昨年の2月がその時期だったにもかかわらず、さまざまな事情で今になってやっと二十三回忌ができほっとしています。
今更ながらですが、法要は、「初七日(亡くなった日の前日から七日目)」「二七日」...と続き「七七日」がいわゆる四十九日だと改めて知りました。 その後「百か日」を経て、「一周忌」「三回忌(亡くなってから二年目の命日)」「七回忌」「十三回忌」「二十三回忌(亡くなってから二十二年目の命日)」「三十三回忌」「五十回忌」となり、通常はその後の法要は行わないようです。もう少し仏教を学んでみたい気持ちになりました。
(梅谷幸弘・支部幹事)
(支部通信第43号=24年10月号から転載)
2024年9月14日(土)午前11時30分から午後2時まで、昨年と同じBeer Thirty 京都三条河原町店にて、会員交流会を開催し、入会予定の池田丙午さんを含め会員13名が参加しました。
会員交流会担当幹事の今村武司さんが進行役で開始し、今年の講師は、関西支部幹事で社労士の梅谷幸弘さんが務め、「歴史から考える公正な人事制度と賃金制度~歴史と労働組合との関係性をも踏まえて~」をテーマに、1000万年前に遡った時代から話が始まり、作成された22ページの資料をもとに約1時間半のお話しがありました。その後、約1時間、お話しを踏まえた感想等意見交換を行いました。
講師からは、参考文献として、小熊英二『日本社会のしくみ』、中村高康『暴走する能力主義』の2点が事前に挙げられていました。以下、配布資料の要約です。
「歴史から考える公正な人事制度と賃金制度」~歴史と労働組合との関係性をも踏まえて~
はじめに
「歴史から考える公正な人事制度と賃金制度」を考えていくうえで、いささか大げさかもしれませんが、人類の誕生に遡ることで、その歴史を時系列的に検討していくことが有用と考え、「労働」「賃金」「職務」「労働組合」「人事」などのキーワードと関係性のある事実の再確認をしていきたいと思います。
会員交流会(勉強会+懇親)に参加してみた感想
エル・ライブラリー(大阪産業労働資料館)館長・谷合佳代子
タイトルにまずは惹かれた。「歴史から考える公正な人事制度と賃金制度」とあるではないか。歴史資料館であるエル・ライブラリーを運営する身としては、大いに業務の参考になるお話である。しかし、よもや700万年前の歴史から始まるとは予想していなかったので、ここで度肝を抜かれた。人類の祖先がチンパンジーたち類人猿から分かれたところから講師の話は始まり、やがて80万年前には既に「互酬」という行動が芽生えていたという物語はいったいいつになったら賃金制度に行きつくのかと心配になったが、それでも面白いものだから聞き入ってしまう。
当初配布された資料(レジュメ)がなんと37頁。いかに壮大な物語であることか。なんでこんなことに(笑)なったのかというと、梅谷氏は今年出版されたヤン・ルカセン著『仕事と人間 70万年のグローバル労働史』を読んだら余りにも面白くて、つい本書を参考図書としてしまったからだという。資料の6頁目でようやく労働組合が誕生するのだが、これでもまだ19世紀初頭のイギリスである。ここからはスピードアップして、いよいよ近代日本で賃労働が始まり、学歴社会の起源とされる官僚制度が敷かれて...というところあたりから、本論に突入。
しかしアルコールが回ってきた当方の集中力が落ちてきてしまったではないか。おまけにビアホールで開催された勉強会ゆえ、周囲が騒がしい。戦後の職務給・職能給の説明やコンピテンシーという概念が登場する部分など、もっと時間をとってゆっくり聞きたいところが大急ぎになってしまったのは実に残念だった。こんな大規模な話なら、2回に分けていただいてもよかったのではないか。
力作レジュメを作成された梅谷さんに感謝の拍手を送ります。