関西支部発

率直に意見交換、有意義な東西交流幹事会

2019/09/09

 
山田計一代表

東西交流幹事会は初めての試みで、今後の活動の活性化につながると考え実施した。東京からは7人の参加にとどまったが、本部の考え方を対面で具体的に説明し、支部からは提案や組織運営上の注文がでた。率直な意見交換ができ有意義な会合だった。

関西支部は会員30人。毎年2月に定期総会を開き、会員向けの「支部通信」を年4回発行。11月に元支部代表で顧問の畑中清博さんが主宰するセミナーに参加するなど積極的な活動を展開されている。

その活動を支えているのが支部幹事会。固定的な事務所があるわけではないく、前向きな活動は森田代表はじめ幹事の方々の」自負心」に依るところが大きいように感じた。

支部会員には社会保険労務士や元労働基準監督官の方が多く、労働・職場環境の実情や労使関係の実務にかかわっており「現場の生」の話題が豊富であることを知った。本部にも、こうした会員がおられるので、アフター5などで話をうかがう努力が必要だと思った。

また、会員増加には「会員になれば、そんな催しにも参加できるのかと思わせる企画が必要」との声がでた。一方で「関西在住の新会員の推薦作業を本部でやられると困る。支部を通してほしい」ともっともな指摘もあった。

「昔、春闘のとき、労働記者が私のところにストの情勢取材にようきたもんやったけどなあ。いまは大阪には労働記者なんておらんようになった」。関西支部創設者で顧問の坂東慧さんはぼやかれた。「低迷している労働運動に『維新』の官公労へのプレッシャーが加わり、大阪は東京以上に労働が苦戦している」という印象を強くもった。

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東西交流幹事会に出席して

谷口勉幹事 元労働基準監督署長 社会保険労務士

今回、長年途切れていた東西交流会に参加させて頂き、本部役員の方から労ペンが抱える課題等について貴重な意見を拝聴できたこと、及び東西参加者での意見交換ができたことで大変有意義な会合でした。

特に今年2月開催の関西支部総会において、本部・植木事務局長から説明を受けていた労ペンの現状について、「半年後のフォローアップ」として報告があり、本部が大変難しい課題に積極的に取り組まれていることが印象に残りました。新しいコンセプトが「走る労ペン」と表明されているだけあって対応が早く、ついていけるか心配です。

意見交換の中で議論された、会員拡大については、やはり労ペンでないと行けない、労ペンでないと聞けないという興味の湧く視察・講演等を開催し、会員以外の者にも参加してもらうことによって労ペンの魅力を理解してもらうことだと思っています。そういう私も先輩に何度か誘われてオブザーバー参加しているうちに会員となりました。

多様な意見の持ち主が集まる労ペンの魅力を常にPRし、会員拡大に向けての努力が必要と感じました。

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東西交流幹事会所感

西澤昇治郎幹事 元全労生事務局長

労ペンの発展に向けた初の関西支部との東西交流幹事会(7月19~20日)に参加した。

内容は、両組織が抱える諸課題について認識を共有すると共に、その対応策など率直な意見交換を行う。また、人的交流・懇親や労働遺産の見学など多岐に及んだ。その中で、会員の増加、組織の活性化と若返りが議論の中心となった。ご承知の通り労ペンは2021年結成40年、関西支部は30年の節目を迎える。会員は各分野のエキスパートである。しかし、労ペン活動の現状は、その歴史や経験値を生かしているだろうか。点としての活動に止まっていないか。

近年の労働現場は激変し、従来の発想や仕組みでは、対処できないテーマや事例が山積しており、労ペン組織もその埒外ではない。

それだけに、①原点を大切に足元を固める、②幹事会を中心に組織機能を高める、③魅力ある全員参加型の企画と実践に努める。そして、会員と組織がより連携を強め、点から線へと活動の幅を広げることが求められているのではないか。関西支部の諸先輩との交流を通じその感を強くした次第である。

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東西交流幹事会に参加して

友井川紘一幹事 労働運動研究者 関西遼寧協会会長

大阪府立労働センターは、労組活動や国際経済労働研究所の関係で、何回か訪問したことはあるが、大阪産業労働資料館(エル・ライブラリー)訪問は初めてだった。

最初に谷合館長から労働資料館の今日までの歴史や運営経過、そこに存在する苦労話をスライドを交え一時間にわたり話を聞いた。そこには労働運動の貴重な図書6万点や、新聞・雑誌2万点などの膨大な資料と、正規女性職員二人が年間予算2千万余円で格闘する厳しい現実が語られていた。労働運動のOBとしては、労組や労働団体等が、今一度知恵を出して考えてほしい課題ではないかと思い願っている。

労働資料館での見学の後、中之島剣先公園を両岸の歴史を聞きながら歩を進める。流石に暑い。左手に大阪産業振興の祖といわれる、五代友厚の銅像を望み、我が国労働運動の草分けの友愛会が多用したと言われる重要文化財「大阪市中央公会堂」を見学し、第一回東西交流幹事会の行事を終える。少しハードな感じではあったが交流だけでも意義があったと思っている。

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幹事会感想

保高睦美幹事 元読売新聞記者 弁護士

大阪はアツイ! 7月19日、記録的日照不足で梅雨寒の東京から大阪に着くと、蒸し暑さで汗が噴き出た。

東西交流幹事会の主たるテーマは現役の若手記者の勧誘策。何しろ、当会会員の平均年齢は75歳で、「危機的状況」なのだ。集まった東西幹事会の面々も平均年齢は高めだが、壮年の心意気で、「労」ペンが「老」ペンとなるのを防ぐべく熱い議論を交わした。新規会員獲得には、当会ならではの魅力的な催しでアピールする必要性を強く感じた。

翌20日は大阪産業労働資料館を谷合佳代子館長の案内で見学した。戦前の筆文字の団体交渉嘆願書から戦後のガリ版刷り機関紙、会議録まで分厚い原資料が多数収蔵されているが、未整理のものも多い。研究者には発掘しがいがある宝の山とみた。

その後、大阪の社会運動の中心地、中之島周辺を散策したが、参議院選挙投票日前日というのに、選挙カーの声はなく、選挙の熱気が感じられなかった。大阪選挙区の投票率は48%余りで過去3番目に低かった。選挙戦までアツイ!とは行かなかったようである。

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大阪市中央公会堂を見学する参加者(左が谷合 館長)
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