関西支部発

関西支部通信第38号巻頭言を転載いたします。

2023/03/27

 

1月からNHK大河ドラマ第62作、徳川家康の生涯を描いた『どうする家康』が始まりました。

江戸城の桜田門は、古くは一帯を桜田郷と呼ばれていたことに由来します。1457年に太田道灌が築いた平山城で、後に小田原の北条氏の居城になりましたが、1590年に豊臣秀吉の小田原攻めによる全国統一後は、徳川家康が江戸に転封することになりました。 江戸城に入城後は徳川家の居城となり、江戸幕府の開幕後はおよそ260年にわたり、幕府の政庁、15代におよぶ徳川将軍およびその家臣団が政務を行う場所となりました。

1842年に清国が、アヘン戦争やアロー戦争で英や仏に敗北、他方アメリカが武力行使も辞さない姿勢で日本に開国、通商を迫り、幕府は58年6月に大老井伊直弼の決断により日米修好通商条約を結びました。60年3月、大雪の中を彦根藩井伊家上屋敷から登城する大老がここ桜田門外で水戸浪士・薩摩藩士に襲われ落命しました。責任を一手に引き受けた大老がいたからこそ植民地支配を免れたという見方もあります。

1963年、攘夷論に対し開国を進めた井伊大老を描いた大河ドラマの第一作・舟橋聖一「花の生涯」が放映されました(森田定和支部代表筆)。

20230327.jpg江戸城・桜田門=東京

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