2026/04/06
(会報227号=26年2月25日号より転載)
25年度の日本労働ペンクラブ賞は、労ペン賞規定により厳正な選考委員会の審議の結果、全会一致で、初岡昌一郎会員を本賞に、和氣美枝会員を特別賞に、前田允康会員を特別賞に決定したことが、26年度総会で稲葉康生労ペン賞選考委員長から報告された。受賞した三氏は、総会第2部の式典の中で、植木代表から労ペン賞各賞を授与され、三氏が受賞の挨拶を述べた。
受賞者3人の著作と受賞理由を紹介する。
- 労働ペンクラブ賞本賞=初岡昌一郎会員。作品名「回想のライブラリー」(オルタ出版室刊)。受賞理由=初岡氏の長年にわたる国際労働運動や国内の労働運動、更に研究者としての経験や知見をまとめた回想録は、労働運動の活動家、研究者にとって、貴重な記録と言える。労ペン賞規定を満たしており、本賞にふさわしい。
- 特別賞=和氣美枝会員。作品名「介護離職が頭をよぎったら整えたい仕事 家庭 自分自身のこと」(翔泳社刊)。受賞理由=介護離職の経験から、介護と仕事の両立に悩む人、将来の介護に不安を抱える人たちに向けて、統計資料や用語説明などを現場に寄り添って分かりやすくまとめた著作であり特別賞ふさわしい。今後も研究活動を継続され、進化されたい。
- 奨励賞=前田充康会員。論文名「2025年私の提言」(教育文化協会)。受賞理由=労働力不足が深刻化し、外国人労働者の受け入れが社会問題化する中、連合に対し人間尊重、共助の精神に基づき力強いリーダーシップを発揮するよう求めた提言である。行数が決められた論文であり、展開に苦心の跡が見られているので本賞労ペン賞規定にはないが、「奨励賞」として執筆者の意欲を讃える。
末尾に、今回労ペンクラブ本賞を受賞された初岡氏の「回想のライブラリー」あとがきの一部を引用したい。「こうして積み重ねられてきた価値観と関心が、多少の矛盾と対立をはらみながらも、排除しあうことなく重層的に蓄積されてきたのは(中略)組織と運動の中で優れた先輩・仲間たちと研鑽を続ける機会を継続的に得たこと、そしてまた広い範囲の先輩、友人・仲間たちとの私的かつ知的なネットワークのお陰であった。この回想記でその記憶の一端をシェアして頂ければ幸いである」。(渡辺美知夫)

