見学会

電子機器工場からリニアへ

2018/10/11

 

労ペンの秋の見学会旅行は10月11、12の両日、参加者21名で山梨県を訪ねた。今回は新宿からの貸し切りバスでの往復。初日は甲府市のNECプラットフォームズ(株)甲府事業所を見学した。

同事業所はスーパーコンピューター、PCサーバー、ATM、蓄電システムなどの多様な電子機器を生産している。受注から出荷・納品までお得意のICTを活用した一貫生産体制を実現しているのが特徴だ。社員は約550名。請負でライン作業をおこなっている協力会社員を合わせ約1000名が同事業所で働いている。

PCサーバーとモジュール、それぞれの生産・検査ラインを見せてもらった。人の作業と自動制御の機器を上手く使い分けている。会員からは「製造工程にはたくさんのロボットが導入されていると思っていたが意外だ」との声。それに対しては「微細な部品を扱っているのでロボットには向かない」「人は常にいろんなことを考えながら効率的に処理できる。すぐに代替はできない」との答えだった。

現場見学のあとで、東京の本社から駆けつけてくれた労組委員長及び甲府事業所の執行部メンバーとの意見交換もできた。工場の道を隔てたすぐ前に、2027年開業予定のリニア新幹線の山梨県駅ができるとの説明もあった。

で、翌日は走行試験が行われている県立リニア見学センターへ。 最高時速500km、品川-名古屋間を約40分で結ぶという。平日なのに小学生から我々のようなジジババまで結構な賑わい。一同、ウォーと歓声を上げながら、試験車両が目の前を瞬く間に通過していくスピードを体感した。参加者からは「既存の新幹線との兼ね合いで、はたして採算がとれる見込みがあるのだろうか」との感想も。

次いでブドウの産地として有名な勝沼に移動し、まず、ぶどう寺の別名のある大善寺。本尊の薬師如来と脇侍の日光菩薩、月光菩薩は秘仏で、通常は国宝の厨子に納められ、5年に一度、2週間だけ開帳される。今回、まことに幸運にもちょうどその時期に巡り合った。締めはワイナリーの見学と試飲、そして昼食。善男善女、天候にも恵まれた見学会旅行だった。

(山田 潤三)

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