見学会

秋の見学会開催

2024/01/22

 

関東大震災被災地等を見学

ポスト/ウィズコロナの世の中がやっと到来し、4年ぶりに再開された見学会は春に続いてこの秋も開催されました。23年10月19日午後1時30分にJR両国駅西口に参加者は集合して、幹事の浅井さんの名ガイドのもと、天候にも恵まれ、見学会はスタートしました。
今回の見学会のテーマは、今年関東大震災百周年を迎えたことから、この大きな惨禍の記憶を辿り、犠牲者の鎮魂とともに、昨今の自然災害の多発に鑑みて日々の備えの注意喚起をすることだと、見学会担当幹事の西澤さんから伺いました。

最初に向かったのは、築地本願寺慈光院です。ここは関東大震災直後、西本願寺・築地本願寺が被災者の救護所などを設置した場所で、震災5年後に慈光院として本堂を建設したそうです。宗教施設が社会性・公共性を発揮した場面だったのでしょう。2008~2009年の日比谷公園の年越し派遣村の時、その後の暖かい場所の移行先を探した際、正月の混雑を理由に当時の日本の寺院が消極的だったという噂話を思い出しました。今と異なって人の情がもっと厚かった時代なのでしょう。

横網町公園や慈光院の場所は、関東大震災で3万8千人余の焼死者を出した陸軍本所被服廠跡です。また昭和20年3月の東京大空襲の際、慈光院にも焼夷弾が落下しましたが、地元横網町会、本所消防団員の必死の消火活動によって焼失をまぬがれたと言います。
様々な展示資料を見ると、祖母から関東大震災当時生まれて間もない母を背負って下町を逃げた話や、東京大空襲の焼夷弾の怖さの話をよく聞いたことを思い出すと共に、本稿を書いている今、世界各所で戦火により無辜の民間人が殺されていることを思い起こさざるを得ませんでしたし、帰宅後、労働ペンクラブHPの特集「戦争を考える」ページをもう一度読み直しました。

その後、横網公園内の旧被服廠、東京都慰霊堂、復興記念館を見学し、関東大震災の後アメリカからの義援金で設立された同愛記念病院を横目に見て、旧安田公園にて一息ついたあと、ちゃんこ鍋を一同囲みましたが、席上では新入会員の方、久しぶりの方もいらっしゃるとのことで全員自己紹介をし、懇親・交流を楽しみました。改めて今回の見学会を企画された西澤さん、小山さん、浅井さんに深く感謝します。(岸 健二)

築地本願寺慈光院の前に参加者が集合
横網町公園内にある(関東大震災、東京大空襲の状況を伝えている)復興記念館前で
同愛記念病院の当時の写真(額の中)
関東大震災後、米国からの義援金で創設された同愛記念病院の当初の街灯と装飾金物(復刻)
  
 

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