2025/11/10
(会報225号=25年9月25日号より転載)
会員の新著のご紹介です。介護離職やヤングケアラーの問題などに取り組まれている和氣美枝会員がこのほど、5年ぶりに新著を出されましたので、ご紹介します。法改正で介護離職への関心が高まる今、正しい知識と自分らしい選択の方法を伝える一冊です。

著作紹介『介護離職が頭をよぎったら整えたい 仕事 家庭 自分自身のこと』
翔泳社 1980円(税込)
仕事と介護の両立に悩む人や、将来の介護に不安を感じる人に向けて書いた実用書です。私が本書を企画したきっかけは、2024年5月に改正された育児介護休業法です。メディアを通じて法改正や介護離職、仕事と介護の両立に関する情報が一気に増えた一方、情報の質や視点が偏り、「介護離職は増加している」「企業の失敗である」といった間違った情報も溢れています。実際には介護離職は総数としては10万人前後で推移しており、必ずしも増加傾向とは言えません。私はこうした錯綜する情報環境の中で、関心が高まっている今こそ正確な知識と多様な選択肢を提示する必要があると考えました。
本書のサブタイトルは「様々な両立の方法を知って納得のいく決断をしよう」です。介護離職を頭ごなしに否定するのではなく、それも含めて自分の人生を主体的に選択する姿勢を提案しています。対象は親の介護だけでなく、子供やパートナーの介護にも及びます。大切なのは「介護を受ける人の立場」ではなく、「自分はどうしたいか」という視点です。しかし、そもそも「どうしたいか」がわからない人も多いため、私は活動の中で寄せられた疑問や不安を軸に、自分の意志の見つけ方や、その実現に役立つ知識・制度・工夫を盛り込みました。
介護離職という言葉に関心を持ち始めた人、親の介護を不安に感じながら仕事を続けたい人、すでに介護に直面して今後が不安な人などです。親介護を中心に据えつつも、子供やパートナーの介護にも触れ、幅広い立場の読者に役立つ内容となっています。

