2023/06/19
会報216号(23年5月25日号から転載)
4年目を迎えたコロナ禍での春闘ヒアリングは、感染の沈静化等もあり、前年のオンラインから対面を主に別表のとおり実施した。
今春闘のポイントは、歴史的と言える物価高と人手(人材)不足のなか、賃金水準の「底上げ・格差是正・底支え」をパッケージに、生活防衛と人への投資を確実に実現し、分配構造の転換に繋げることにある。連合および各産別トップと担当役員から取り組みの説明を受け、活発な質疑が展開された。
各産別とも、「職場の期待感はかってなく高い。これまで以上に賃金に拘った要求」等々、表現は違えども、要求実現へ「今年こそ」の強い決意が窺えた。
回答状況は、連合の第一次集計では満額回答が続出、四月の第四次集計でも、この賃上げの流れは引き継がれ、賃上げ率は前年を大きく上回る3%半ばを維持。今後は、未回答の中小組合や未組織労働者への波及が大きな課題である。
一方、ヒアリングの課題として、1時間の開催が主となり未消化な面も一部見られた。今後は参加者の増加努力、事前準備の徹底など実効性を高める視点で産別との調整・工夫が求められる。また、経団連の経労委報告レクは本年も未実施となった。24春闘での再開に向け、運営方法など経団連側との意思疎通・調整が一層必要である。
(代表代理・西澤昇治郎)
2023春闘ヒアリング実績
対象組織 | 実施日 | 参加者数 |
---|---|---|
情報労連 | 2月9日(木) | 17人(R6、OL11) |
UAゼンセン | 2月15日(水) | 21人(Rのみ) |
全労連 | 2月17日(金) | 15人(R10、Ol5) |
全国ユニオン | 2月20日(月) | 20人(R8、OL12) |
連合 | 3月1日(水) | 33人(Rのみ) |
JAM | 3月6日(月) | 16人(Rのみ) |
電力総連 | 3月7日(火) | 14人(R8、OL6) |
電機連合 | 3月8日(水) | 23人(Rのみ) |
自動車総連 | 3月9日(木) | 18人(Rのみ) |
基幹労連 | 3月9日(木) | 15人(Rのみ) |
参加者合計 | 192人(R158、OL57) |
(注)Rはリアル・OLはオンライン参加