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「ジャンタクラブ」からの報告

2018/11/15

 

労働遺産を知り、未来を切り開く

労働運動に関わる組織のプロパー職員の横断的組織として発足、近年は「労働遺産」に関わる運動を進めている。「労働遺産」に関しては、連合もようやく腰をあげつつあり、労ペンもその活動の一翼を支えることが期待されている。新入会員の佐藤正行さんと、浅井茂利さんが、昨年11月15日のアフター5で、「ジャンタクラブ」について報告した。佐藤さんは、同クラブの会長、浅井さんは事務局次長。報告後の質疑では、「野麦峠や工女宿、機織り工場を見学してはどうか」とか、「連合がアーカイブに乗り出そうとしているが、足尾銅山では施設の一部が取り壊された」「松山には『労研饅頭』があるが、大原社研から来ている」などの意見、感想が相次ぎ、関心が高いことが分かった。

参加者は計23人。同クラブは、知る人ぞ知る組織で、1979年に結成され、間もなく40年を迎える。それまでの労働界は総評、同盟、中連、新産別が入り乱れていたが、多様な労組のプロパーたちが横断的な「懇談の場」を設けることで、その後の連合結成への環境づくりを下支えしたそうだ。

最近は、「労働遺産」を見学。見識を深める活動がメーンで、会員は20人ほど。浅井さん以外は現役を退き、高齢化が進んでおり、後輩たちに、どう継承していくかが課題という。この日は、「スパリゾート」「産業殉職者霊堂」「最賃全国1号碑」など11か所が紹介され、改めて遺産保護・啓発の重要性が強調された。狭い事務所に充満した熱気の中で、「この日の参加者の大半が、人生を労働問題に捧げている『無形労働遺産』ではないか」と感じた。

(植木隆司)

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