会員セミナー

「国際労働運動・裏話」

2020/04/20

 
鈴木 則之会員

3月26日に会員の鈴木則之さんより「国際労働運動・裏話」と題するテーマでレクチャーをして頂いた。新型コロナウイルスの感染拡大が危惧される状況下で参加者は当初予定より少なかったものの、16名の会員が傾聴し、質疑を行った。

鈴木さんは、ゼンセン同盟(現UAゼンセン)の出身で、ゼンセン同盟国際局長などを歴任し、この間、「アジア繊維労連」の書記長を兼任している。その後、1999年から2017年までの約18年間の長期に亘ってシンガポールに置かれた「国際自由労連アジア太平洋地域組織(ICFTU‐APRO)」の書記長、そして、「国際労働組合総連合(ITUC)」結成後は、引き続きその後継組織である「国際労働組合総連合アジア太平洋地域組織(ITUC-AP)」の書記長として、アジア太平洋地域の労働組合運動推進における中核的役割を担ってきた。2017年に同組織の書記長を退任・帰国後は、連合国際アドバイザー、法政大学大学院客員教授(連帯社会インスティテュート)として、自身の長期に亘る国際労働運動での指導的役割とその経験を活かし、様々な分野で活躍されている。

なお、鈴木さんは昨年(2019年)1月に「アジア太平洋の労働運動―連帯と前進の記録」と題する書籍(明石書店)を出版しており、この著作は今年1月開催の当労働ペンクラブの第40回総会において「日本労働ペンクラブ賞・特別賞」を受賞している。

今回の会員セミナーにおける鈴木さんのレクチャーは、前述した氏の約18年間に亘る国際労働運動の経験を踏まえ、アジア太平洋地域における労働運動の現況と課題を背景に、『組織運動は、政策(何をするか)、財政(資金の調達と配分)、人事(リーダーシップ)の組み合わせで成り立つ』との氏のコンセプトのもと、この間のアジア太平洋地域組織での役員人事を含む様々な出来事と政策や労働運動のあり様について、熱い思いが披歴された。

(加藤 昇)

20200416b.jpg活動報告会員セミナーで国際労働運動を語る鈴木則之さん

20200416a.jpg鈴木則之さんのセミナーはマスク姿の参加者が目立った

  
 

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